横山泰行『ドラえもん学』PHP新書

ドラえもんが大好きだ。
ちょうど80年代にコロコロコミック小学館の学習雑誌で育ったこともあって、「ドラえもん」というキーワードは、確実に自分を構成する一部分を占めている。今でも「DORA THE BEST」*1がこっそりiPodに入っているほどのドラファンである。(「ドラマニア」と自称するには、この本の著者をはじめとして凄い方々が山ほどいるのではばかられるが)

著者は日本を代表するドラマニアの一人であり、富山大に籍を置くドラえもん研究者。
まだ読みかけなので、前半部で知ったトリビアをひとつ。


出木杉は、コミック登場作品数ベスト10に入っていない」


1位から順にのび太ドラえもんジャイアンスネ夫・しずか・ママ・パパ・先生・安雄(クラスメートの野球帽の方)・はる夫(クラスメートの太った方)で、出木杉は11位。ドラミ(16位)やジャイ子(19位)はもっと低い。
まあ、こんな風に膨大なデータベースに裏付けられた記述が続く本であり、コミックのドラえもんを読んだことのある人には楽しめる内容であると思う。ドラえもん「学」という概念が成立するか否かは議論を呼ぶところであろうが、そのデータベースの量・質については十分に研究的水準に達していることは事実だ。


↓富山大サーバにある筆者のサイト。
http://www.inf.toyama-u.ac.jp/doraemon/

*1:ドラえもん」の映画とTVの主題歌を集めたベストアルバム。現在廃盤で結構なプレミアがついている。